【マイ・ブラザー 】 (レビュー)

◆トビー・マグワイアとジェイク・ギレンホールは前々から似てるなあと思ってたけど、今度はそのまま兄弟役だ。ただ、兄弟というタイトルとはちょっと違うニュアンスの話だった。
兄のほうのサム(トビー・マグワイア)は海兵隊でアフガニスタンに派遣される。もう何回目からしい。弟のトミー(ジェイク・ギレンホール)はムショ暮らしをしていて釈放されたばかり。父親からも比較されたりして厄介者扱いだ。そして、サムはアフガニスタンで捕虜となり、壮絶な拷問を受け、奇跡的に帰還できたのだが…。
宣伝文句を見てると、この捕虜となった時に死亡通知が来て、悲痛な一家をトミーが支えていき、結局、帰ってきた兄がその間に妻と弟の間に何かあったのでは?と疑うことがコピーになったりしている。けれど、この本編からすると、そんなこと屁でもない壮絶な戦場体験があるのだ。これを観させられると戦争は本当にイヤだなあと思ってしまう。
ただ、そういう思いに妻を寝取られたかも、という、これもまた興味をそそる題材をぶつけるべきではないと思う。他にもそういう余計な設定があって、登場人物は子供たちに至るまで、かなりの人数のキャラが立っていて、そのどれもが興味をそそられる設定なのである。
こうなると主題がどこにあるのか感じにくくなってくる。それは連続ドラマくらいの設定の手法なので、この映画程度の上映時間では最後の結末は物足りなくなってしまう。
先述のように戦争のネガティブさを描くのが一番キョーレツなので、そこに絞って、他のエピソードは最小限に留めるべきだっただろう。それでも、この反戦映画(と思いたい)は観る価値のあるものだとは思うのだが…。(越智)


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