【母なる証明】

漢方薬店で働きながら一人息子のトジュンを育て上げた母。二人は貧しいながらも、母ひとり子ひとりで懸命に生きてきた。息子は、内気だが朗らかな“小鹿のような目をした”純粋な青年であった。
ある日、二人が住む静かな街で凄惨な殺人事件が起きる。一人の女子高生が無残な姿で発見されたのだ。事件の第一容疑者として、トジュンの身柄が拘束された。彼の無実を証明するものは何もない中、事件の解決を急ぐ警察は形ばかりの捜査を行い、トジュンの逮捕に踏み切ろうと画策する。一方、弁護士はやる気もなく、有罪判決は避けられないように見えた。
無実を信じる母親はついに自ら立ち上がり、息子の疑惑を晴らすため、たった一人で真犯人を追って走り出す。

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