【パンドラの匣】
日本が太平洋戦争に負けた年、結核療養のため山里の健康道場に入った青年・ひばりは、年齢や境遇も異なるキャラの立った仲間たちに囲まれ、「新しい男」になることを目指す。竹さんとマア坊―生命力に溢れた二人の看護婦さんへの甘酸っぱい気持ちや、結核による突然の仲間の死などなど、日々の心の揺れを、親友宛ての手紙にまめに書き続ける。しかし、ひばりの、「この世に不幸をまき散らしたパンドラの匣の隅に、“希望”の文字が書かれていた小さな石を見つけた」というギリシャ神話に通ずるポジティヴな世界観は変らない。
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